素晴らしい曲が並んでいるアルバムを沢山発売してきたバンドで、結成して23年目を迎えるベテランだ。私はライブに6回出向いている。一番覚えているのは初来日の90年、渋谷クラブクワトロでの公演だ。
89年にセカンドアルバム、90年にシングル『ローデッド』を発売。
当時イギリスで大流行したハウスミュージックに急接近した。
雑誌掲載写真のバンドの出で立ちは、レッドウォリアーズのような前時代的な服装をしていた。
シンガーでバンドのフロントマンであるボビーギレスピーの髪型は肩までのボブであり、黒のドレスシャツに革のパンツ、その下にはブーツを履いていた。90年に生きるコンテンポラリーな若者の服装ではなかった。しかし、ローデッド発売から来日までの何ヶ月かでバンドに意識変革がもたらされる。ステージに現れたボビーギレスピーは髪を切り、サッカーシャツとホワイトジーンズ(スリム)を着用していた!マンチェスターのスカリーズスタイル(ボサボサマッシュルームカットでカラフルなダブダブの上着に極太のフレアジーンズ)とは趣が異なるが、同時代的なファッションを取り入れたのだ。ギタリストのロバートヤングはまだ、ロングウェーブヘアで、赤いロングジャケットに白のシャツを胸まで開け、黒革パン、バイクブーツというロックスタイルをしていた。これはバンドが外部からの命令でスタイルを変化させたのでは無い事を示している。(ムーブメントに便乗しようとするならばバンド全員で新しい服装で揃えなければならない。)ボビーは変わった。しかし私を含めた観客は支持した。長身でスリムなボビーがその新スタイルで現れた瞬間、若い男女がステージ前に奇声を発しながら突進したのだ。
「ボビイーーー!!」黄土色の歓声(男も叫んでいるので)が飛び交う中、カジュアルな服装の白人美女3人がコーラスを始める。知らない曲だ。(この一ヶ月程後に発売されるシングル『カムトゥギャザー』だった)ダンスビートと綺麗な音色のギター、美しいメロディ。素晴らしかった。この曲の後はセカンドアルバムの中から次々と演奏された。そして最後にローデッドだった。
アンコールはなんと最初にやった『カムトゥギャザー』!もう一度聞きたいと思っていたので驚喜した。そして『ローデッド』をもう一度演奏して終わった。ダンス路線にバンドが向かっている事を証明する選曲だった。私はこのライブ以外に、ここまで覚えているライブは無い。どこかにこのライブの映像が残っていたら、是非DVD化して欲しいものである。
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